第三話「お乱覚醒」

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藍は本気で
泣いてましたよ?
少しは心が
痛まないんですか?
信じるか?
普通
・・・・
そもそも今回の
嘘芝居だって
あなたが私に
持ちかけたんじゃない
で?
結局目的は何なの?
そろそろ話してくれても
いいんじゃないの?
まっどぉ〜せ
私が藍をいじめてんの見て
自分もやってみたく
なったんでしょうけどぉ
もぉ水臭いなぁ
ゆってくれれば
いつでも貸して
あげるのに
エェ〜?
だってあいつは式で
私はそのご主人様よ?
主人が下僕に何しようが
自由じゃ〜んw
いい加減にしろっ!
このクソバ○バア
ぶべらっ
幻想郷大戦争〜?
そんなの嘘に
決まってんじゃん

!!

!?

!?

あっ
う・・・・く・・
藍の脳裏に
一筋の閃光
が走る
そう・・・
そこに八雲藍は
いなかった
そこにはただ・・
かつて顕界を震え
上がらせた大妖怪、
「九尾のお乱」
がそこにいた
代わりにその眼に宿す
のは皆がよく知る八雲藍
とは似ても似つかぬほど
鋭く冷たく全てを
射抜くような
眼差しだけだった
八雲紫の式として使役される
遥か昔、那須は湯本、玉藻前が
成れの果て、殺生石より生まれ
「天帝妖狐」と恐れられた一匹の
妖怪狐が立つばかりであった
それは波一つない水面に突如生まれた
波紋のようにゆっくりと彼女の体中に
染み渡っていった
ーそう、彼女は間違いなく答えを
みちびきだしたのである
そしてゆっくりと面を
上げたその眼にはもう
一滴の涙も残っては
いなかった
来るべき惨劇を回避
するためにはどう
すればいい・・・っ

!!

!?

考えろ!
考えるんだ!
それを何だっ!言い訳に
事欠いて主人や果ては
自分の式のせいだとっ
いい加減にしろ八雲藍
クールになれ!
現実から目をそらすな!
・・・あるいは
可愛い式を得て平穏な
日々に耽溺するあまり
精神が鈍ってしまったか・・
人を化かすしか
能のないちんけな
妖怪狐だった私にとって
今のような生活は
夢だったはず・・!
ーやがて
こんな
何で私のせいなのよ!

!!

!!

何と言う不甲斐無い!
紫様に忠誠を誓った
はずの私が・・
事もあろうに身を挺して
助けられるだと
それじゃあ
丸っきり話が
逆じゃないか
まともな
住人なんて
ほとんどいない
じゃないですか!
しかも一番模範を示さ
なければならないはずの
あなたがこの体たらく
・・となれば残る道
は一つです
回りくどいこと
せずに済んだんです!
不純同性交遊に
走る者
ろくに働かず
惰眠を貪る者
今の幻想郷は
堕落しきっています!
部下を
いじめる者
痛っ
やめっ
大体!
あな
たが!
ちょっ・・
もっとしっかり
してれば!
本来なら私が幻想郷の
隅々まで目を光らせ
堕落を是正していくべき
なのですがあいにく
これでも多忙な身・・・
ちょうど全項目に
当てはまって
いたので
ちょっと
何で例が全部
私なのよ!
私だってこんなことは
言いたく
ありませんけどね!
ちゃんと説明してよねっ!